地方では現金信仰というものが根強く残っている地域も少なくないようですが、都市部ではキャッシュレスがかなり進んできました。クレジットカード、プリペイドカード、デビットカードなどなど、キャッシュレスで小銭のお釣りがなくなるのはいいのですが、かえって”カード類でお財布がいっぱい!”ということにもなりそうな気配です。これにポイントカードが加わると、お財布パンパン状態ですよね。さて、キャッシュレスの時代に対応した施策が国税でも始まっています。国税のクレジットカード納付です。
現状で、国税の納付方法は、1.昔ながらの税務署での現金納付、2.もっとも一般的な金融機関での納付、3.コンビニ納付、4.指定口座から引き落としの振り替え納付、5.ネット上で決済をするダイレクト納付、6.クレジットカード納付、の6つになります。このうちの6番目のクレジットカード納付は平成29年になって始まった新しい納付方法です。
クレジットカードで納付をすると、どんなメリットがあるでしょう。まず、後払いで済むこと。次に、ポイントが付くこと。ポイントが付くなら普通に納付するよりもお得感あるなぁ、と思ったそこのあなた、デメリットもチェックしてくださいね。
次にデメリットです。第一に、クレジットの手数料は納税者が負担します。次に、納税証明書の発行が遅くなります。クレジットカードをお買い物で使い場合、手数料を負担することはまずありませんね。たまに、”ポイントが少なくなります”と言われることはありますが…しかし、国税を納付する場合は、1万円ごとに82円(税込)の手数料を納税者が負担しなければなりません。単純に考えれば、最低でも0.82%の負担が生じるわけです。そこで、ポイントのお得感に酔っていたあなた、ポイント還元率をチェックしてからお得感を考えてくださいね。すなわち、少なくとも0.82%を上回るポイント還元率でないと、かえって損になるのです。一般的なポイント還元率は0.5%のようなので、カードを選ばないとポイントでのメリットは享受できないことになります。つぎに、借入などの関係で納税証明書をすぐに入手したい場合は、クレジットカード納付をすると困る事態になります。クレジットカード会社を経由しての納付のため、納税証明書発行まで時間がかかり、2週間程度は余裕を見ておいた方が良いそうです。
世の中にはポイント還元率が1%を超えるクレジットカードもあるので、これらのカードを用いれば手数料分のもとはとれそうですが、お得感はあまりありませんねぇ。そうそう、クレジットカードでお得な納税がありました。ふるさと納税です。これは、手数料を負担することがありませんからね。